製品概要 

製品名／ 吸着剤カテナチオABLm

吸着剤カテナチオABLmは磁力選別に対応ができる新しい粒状ハイドロタルサイト吸着剤です。

本製品は早稲田大学、ＤＯＷＡエコシステム(株)、弊社が共同開発した技術を応用した新しい製品です。（2019年特許出願 ）

図１　カテナチオABLmの写真

図２　拡大写真（粒径− 0.5mm）

特徴

カテナチオABLmは新しい製造法による鉄粉等を内部に含む吸着剤製品です。

開発製造法により、強度が高く鉄粉と一体になった吸着剤製造が可能となりました。

カテナチオABLmは微細なハイドロタルサイトを多く含み、優れたアニオンの吸着性能をもちます。

用途 

カテナチオABLmはフッ素、六価セレン、ヒ素、六価クロム、ホウ素等、アニオン有害物質の吸着処理に使用します。

本製品は高い吸着性能と機械強度を併せ持つ吸着剤製品で、磁力選別による汚染土の浄化処理、水処理等の用途で使用します。

製品仕様

カテナチオABLm：主成分　MgO、Al₂O₃、Fe₂O₃

（Cl 型ハイドロタルサイトを主成分とし、鉄粉を含有する）

粒径： －0.5mmなど

処理対象物質；フッ素、セレン、六価クロム、ヒ素、リンなど

有害物質処理メカニズム

本粒状吸着剤は、乾式で合成された粒状吸着剤で、微細なハイドロタルサイトを主成分とします。

　ハイドロタルサイト化学式

　　[Mg_1-xAl_x(OH)₂] [Cl_x・mH₂O]　

　　（ここにX=0.20～0.33）

本粒状吸着剤を構成するハイドロタルサイトは、結晶子サイズが20nm以下と微細な構造をもち、優れた吸着性能を示します。

処理対象である、フッ素、ヒ素、リンなどの陰イオン型有害物質はハイドロタルサイトのゲスト層に吸着されます。

図３　ハイドロタルサイト構造

 性能評価例

表１に本吸着剤を用いたフッ素吸着性能、磁選評価試験例を示しました。

優れた吸着性能と磁力選別への適用性能が確認されました。

（試験方法／浸とう吸着試験１h、振とう条件200rpm。表面磁力0.4 Tの棒磁石にて、検液上面を３回走査させ、磁着物を回収）

 表１　フッ素吸着処理試験例